2020.01.01 プレスリリース

JF全漁連会長 「新年のご挨拶」

「新年のご挨拶」

 あけましておめでとうございます。年頭にあたり、全国の皆さまに謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
 振り返りますと、昨年も多くの自然災害に見舞われました。その中でも、夏から秋にかけて発生した台風等による被害は甚大であり、被災された会員はじめ関係の皆さま方に衷心よりお見舞い申し上げる次第です。私自身も千葉県の被災地を訪問し、会員並びに関係者皆さまの復興を願うお気持ちによる多額の系統募金をお届けさせていただくとともに国に対し、1日も早い復旧・復興の支援を要請したところであります。現地では復興に向け着実に歩みを進めており、ここに改めまして皆さまのご協力に御礼申しあげます。
 昨年は、元号が平成から令和に代わり、漁業界においても大きな変化の年となりました。一昨年末に行われた 70 年振りの漁業法改正を受け、わが国漁業の成長産業化に向けた本格的な改革が始まりました。この改正にあたり、我々JFグループは現状をしっかりと点検しながら自らの課題として改革に取り組み、「漁業と漁村再生の良い機会としたい」ということを基本に対応して参り、最終的には苦渋の決断ではありましたが、これを受け入れることに致した次第であります。ただし、改革の成果を上げるためには、その実践者である漁業者が本当に理解し、納得できる内容となることが不可欠です。本会では引き続き、国に対し、漁業者が理解し、実践できる内容になるよう求めて参る所存であります。
 そして、昨年 11 月には安倍晋三内閣総理大臣のご臨席の下、全国から 1,000名の漁業代表者が参集した「JF全国代表者集会」を開催し、「漁業者自らが進める浜の構造改革」、「浜の改革を支えるJFグループの改革」、「新たな制度等への的確な対応」、「地域社会・地域漁業への貢献」の4つの取り組みを柱に据えた5か年の運動方針をグループ総意の下、採択し、グループ一丸となって組合員の所得向上に向けた改革に邁進することを決議しました。
 昨今、サンマやイカ、秋サケ等の大不漁、外国船による違法操業問題などの課題が山積しております。このような状況を踏まえ、我々は、漁業者とともに自らの役割と使命を再確認し、山積する課題に的確に対応しつつ、漁業の成長産業化に向けた浜の構造改革を進め、新たな運動方針の下、組織の総力をあげて取り組んで参る所存です。
 最後になりますが、漁業の輝かしい将来を念じつつ、全国各地でご活躍の皆さまの操業の安全と豊漁、ご繁栄・ご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。


2020 年1月
全国漁業協同組合連合会
代表理事会長 岸 宏